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執筆者の写真Gustavo Dore

顧客価値にマッチしたビジネス戦略を考える

あなたの会社やビジネス、店舗のビジネスモデルは本当に「商品販売」でしょうか?

いろいろな会社が商品や飲食を提供していますが、 本当のビジネスは別のところにあるかもしれません。

まず『The Founder/ザ・ファウンダー』(ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ)という映画にも描かれている、一番有名なマクドナルドの話を例に挙げます。

当時はボリュームビジネスをやろうとしていて全然儲からないフランチャイズでしたが、それでも拡大し、たくさん商品を販売していたそうです。 しかしなかなか黒字化できず、フランチャイズとしてイマイチうまくいかないという課題がありました。 そこで彼らが気が付いたのは、裏のビジネスがあるということでした。

それは、不動産ビジネスです。

マクドナルドのフランチャイズを開いている個人では そこまで大きなローンを組めないため、すごく良いロケーションだったり良い場所を見つけても、予算的に店舗を建てられません。 そこで、マクドナルドは土地を買い、個人やフランチャイズのオーナーに貸すという運用方法を取り入れたそうです。

これは一番の成長期1970-2000年代、不動産ビジネスと飲食ビジネスの売上が比例して上がっているというとても興味深い事例でした。

また、日本で言うと、蔦屋がマクドナルドに近い発想で とても面白い話があります。 世の中にNetflixなどのオンライン動画が普及し、 TSUTAYAでCDやビデオのレンタルがだんだん減っていき悩んでいるところに出たアイディアで、T-SITE(“次世代のTSUTAYA”というコンセプト)を開設しました。

T-SITEは実店舗ですが、とても綺麗でおしゃれな本屋さんです。 カフェもあり、多くの人が訪れます。 便利なデジタル化が進み本屋さんが儲からない中、有名なデザイナーによるおしゃれな空間をつくり、しっかり集客ができているのです。

本が好きな人は、実際に紙の本を手にしたり実物の本がある空間を好む人も多く、その空間にいることで本や雑誌との出合いというマジカルモーメント=魔法の実感があります。

そしてイオンモールや ららぽーとなどのショッピングモールと同じ発想で、そこに入っているカフェやレストランなどのブランドから不動産としてお金をもらうというビジネスモデルをつくり、成功に繋げたのです。

私はよく湘南のT-SITEに行きますが、そういう点にふと気付き、実際に蔦屋の方に話を聞いたことをまとめて 今回お伝えしました。

                         CEO グスタボ・ドリー

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