私がマネジメントの中で大事にしているコンセプトがあります。
まず、この言葉をお伝えします。
『自己欺瞞』
じこぎまん…自分の良心や本心に反しているのを知りながら、それを自分に対して無理に正当化すること。
人は、無意識に他人や何かのせいにしてウソをついてしまうということについて、例を挙げて話していきましょう。
ある時、私が社員にタスクを依頼しようとして どのくらいで仕上がるか訊いたところ、3週間かかると返ってきました。
私なら1週間から10日もあればできるものを、なぜそんなにかかるのか尋ねると、「周りのメンバーがみんな忙しいのでサポートを頼めない」という返事でした。
そこで私から別の社員に相談したところ、手が空いているということでサポートに入ってもらいプロジェクトを組みました。結果、見込み期間より1週間の圧縮ができ、2週間で成果物のリリースを実現することができました。
しかし、その社員が私にウソを言っていたのは無意識であって、「きっとみんな忙しいだろう」と 自分自身にもウソをついていたのです。
これが面白いポイントで、人は “やりたくない” という気持ちが働くと、脳の中で勝手にストーリーを作ります。
どういうことかと言うと、現実ではなく、自覚がない状態で生み出した “できない” というストーリーを盾に、正当化してしまうのです。
私自身も子どもが1歳だった当時、夜中に泣き始めたりすると「あ~面倒くさい。でも自分は仕事もしているし、これは専業主婦の妻がやるべきでしょ」と、そのとき育児に専念してもらっていた妻が行けばいいとしていたのです。
子どものところへ行かないといけないのがわかっていながら、自分が行きたくないものだから妻のせいにし、やらなくていいようにストーリーを作り 何かしら理由を付けてサポートができない自分のことを正当化していました。
これが仕事の中で行われると、パフォーマンスが落ちてしまいます。
そのまま取りかかっても仕事上トラブルが起きたり、作業スピードが落ちたり、とてももったいないです。
このように、パフォーマンスを高く仕事をこなしたいのに、無意識に “できないというストーリー” を作ってしまう問題が発生してしまいます。
そこで、発想の転換をしましょう!
「なぜできないのか」の質問ではなく、「何をすればできるのか」という質問をすることがポイントです。
「なぜあの人はやらないのか」→「どうやったら動くか」
「なぜ店舗の売上が上がらないのか」→「何をやれば売上が上がるか」
できないストーリーを作ってしまうところを、何をやればできるのかというストーリーに変えた瞬間、解決案をいくつも出し解決策を見つけることができます。
脳内がブレインストーミング中となり、必要なものを挙げてリストアップし、プライオリティを準備してアタックすればいいのです!
他人や何かのせいにしている時、大体は自分の問題です。
しかしその “何かのせいにしてウソをついてしまう” 行為は無意識なことなので、マネージャーとして理解し、あなたがきっかけとなり『何をやればできるか?』という思考にもっていってください。
ぜひ、これをマネジメントに活かしてもらえたらと思います。
CEO グスタボ・ドリー
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