日本に住む外国人の悩み5つ
- Gustavo Dore
- 2022年2月1日
- 読了時間: 4分
今回、ブラジル出身である私自身の悩みを挙げて、“日本に住む外国人が悩むこと” として5つ紹介します。
それぞれ事情や状況・考えがあり、特に正しい答えや正解があることではないですが、この話をきっかけに 周りにいる外国人の知り合いとの話題にすると盛り上がるかもしれません。
~外国人の私が日本で暮らす上での悩み~
①母国にいる両親の健康について
急に両親の身に病気や怪我などで何かあった場合、すぐに動くことが難しいという点です。
特にブラジルは飛行機で2日くらいかかるのもあり、移動だけでも大変なことです。
幸い私の場合は、兄が両親の近くに住んでいてサポートしてくれているので安心していますが、そういう状況にない人や一人っ子の友人は特に多めに電話やビデオ通話、Facebookメッセンジャーなどで連絡を取り、気にかけています。
②子どもの教育について
子どもをインターナショナルスクールに通わせる方がいいのかという点です。
いじめや差別の問題を心配し、日本の学校に通わせるか迷う親も少なくないです。
また、日本の学校だと学校生活が中心となり、家族で過ごす時間が少ないということもあります。一方インターナショナルスクールは下校時間が早く、家族と過ごすプライベートな時間がたっぷりあります。
さらに、いじめ問題以外にも日本の厳しい教育システムや、“覚えさせる” ことが大半で子どもに “考えさせる” ことが少ない教育スタイルを好まない親もいます。
そして一番の問題は、インターナショナルスクールは学費が高いということです。
私には5歳と3歳の子どもがいるので、自分の子どもたちが通う学校について考えています。
年間費150万円ほどのインターナショナルスクールや日本学校に近い学費のところもあると聞きますが、例えば横浜にあるインターナショナルは350万円ほどです。交通費やその他の費用も含めるとかなりの金額になるため、余裕をもった生活をするにはそれなりの収入が必要となります。
しかし、経済でいうと日本は世界3位であり、とても安全な国です。これは日本の教育のお陰でもあるので、私は日本の教育が良くないとは思いません。
インターナショナルマインドを育てたいという気持ちも十分わかりますが、私の周りの日本教育を受けた友人は良い人や面白い人がたくさんいるので、インターナショナルスクールにこだわる必要はないのではないかと考え、悩むところです。
③住宅ローンを組みにくい
これは生活の中で困ることです。
5年前に私が住宅ローンを組むためにいくつかメインバンクを訪れた時、日本の金利は通常1.7%〜2%ですが、外国人だからという理由で金利6%〜7%の提示がありました。
とても驚きましたが、外国人リスクということでした。
地方銀行や別の仕組みでもっと低い金利で組めるということがわかりましたが、当時それまで日本で暮らしていてほとんど感じなかった差別を感じ、憤りを覚えた出来事です。
結果的に私は住宅ローンを組まず、そのお金で起業をしました。
④長期休暇の取得について
私は母国のブラジルに帰国するのに、ドアtoドアで片道40時間ほどかかります。
時差もあり行き帰りにそれぞれ2日ずつ要するため、正直2〜3週間は休みがほしいと考えます。
日本で就職する際、まずまとまった休みを取得できるのかという点と、長期休暇の取得頻度を重視し、確保できるのかが大きな悩みです。
外国人の知人からは、帰国のための長期休暇について採用パッケージの時に交渉すると聞いたことがあります。
しかし、同じ会社で働いていて帰国のために外国人だけ長期休暇を取得するのはフェアではないと見られることも多いので、日本人の理解度も悩みです。
日本の企業は全体的にもう少し社員に対し休暇を与えていいと思います。
⑤子どもの言語について
子どもに母国語をどの程度教えるかということで悩みます。
私の場合はブラジルなのでポルトガル語が母国語です。
両親ともに外国人で日常会話に外国語を使用しているなら別ですが、私の妻は日本人で家庭内では日本語を使用しています。
子どもたちにポルトガル語を教えれば私のブラジルの家族と話すことができますが、将来的に考えると英語を教える方がいいのではないかと考え悩みます。
現在は、子どもたちはプロの先生にポルトガル語を習っている状況です。私がポルトガル語を教えることはできますが、コミュニケーションの取り方で割り切れない部分を感じ、子どもたちとの関係を保つためにオンライン語学レッスンを選びました。
今も、どのくらいの頻度とペースで習わせるのがいいか、子どもたちには英語を学ばせるのがいいか、ルーツがあった方がいいかと悩んでいます。
いずれも正解はなく、どの家庭でも悩みながら選択していると思います。
色々な考えがあり、状況や環境も異なるため 何を大事と考えるかはそれぞれです。
話題にもなり、情報や意見を交換・共有することでヒントや選択肢が拡がることもあるので、周りの人と話してみてはいかがでしょう。
CEO グスタボ・ドリー
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