総務やバックオフィスで働いている方とお話をしていると、関心が高いのはやはり「社内の情報共有をどうするか」「どんなツールを使っているか」といったお話のような気がしています。
先日、総務・バックオフィスで働く人のための「SOU-MU NIGHT on clubhouse」を開催した際にもそんなお話が多かったように思います。
社員みなさんが働きやすい環境をつくるためにどうするか。日夜さまざまな情報を集めて考えている総務さん達の今を少しご紹介。
どんなツールがあるか。どんな使い方ができるか。
SOU-MUのイベントでは、タスク管理ツールに関してbacklog、asana、trelloなどや、ナレッジ管理ツールに関して、Notion、Kibelaなどの話題が出たりします。うちはこんなの使ってるけど、皆さんどうですか?なんて感じで。
私もはじめて聞くなぁと思うツールに関してはその場で調べてみたり、それぞれのツールの良し悪しを聞いて、少し試してみたり。 それでも色々とアップデートが激しいのがクラウドサービスの常。以前できなかったことでも数か月すればできるようになっていたり、「え、そんなんできるんですか?」とか「え、そんな使い方あんねや!」というような便利な使い方をしている人がいたり。
個人的なことでいえば、最近社外の方とチャットワークを使うことも多くなってきたのですが、チャットワークでzoom連携をしておけば、ビデオ通話ボタンからすぐにリンクを発行できるというのも知りませんでした。地味に便利。
クラウドサービスの良さは、知っていればすぐにトライアルをしたり、低価格から試してみることができること。いいなと思えばその場でトライアルをすることはもちろん、低価格で1人から始めることができるものについては月額1000円以下で始められるものも多いと思います。
とりあえず、他の会社で導入されているクラウドサービスを知り、たくさん試してみる。それはとても重要なことだと思っています。
クラウドサービスは自分の当たり前をアップデートする
いろんなサービスを導入してばかりでは社内業務が安定しないのでは。そうした意見もあるかと思いますし、当然会社の規模が大きくなると簡単には導入できないでしょう。
それでも、新しいクラウドサービスの情報については日々触れておくことをおすすめします。「既存のシステムが抱えている課題を解決します」そのようなクラウドサービスの情報に触れることで、当たり前を疑うことのトレーニングになります。
繋がっていない異なるシステムの間では手作業によるデータ移行が当たり前な会社と、iPaaSと呼ばれるサービスを活用して小規模な企業であってもデータ連携ができる会社では、やはりその会社の生産性に大きな差を及ぼします。
大事なことは、クラウドサービスの流れを掴み、今できるようになっている情報を知ること。そうすれば巷に蔓延するおかしなシステム営業提案にも疑問を抱けるようになります。
好奇心と探究心を持って新しいクラウドサービスに触れましょう。聞いて、試してみましょう。それが自分の当たり前をアップデートすることに繋がります。
自社の業務と世の中の標準とされるバックオフィス業務とを比べ、アップデートする
自分の当たり前をアップデートすれば、世の中の標準とされるバックオフィス業務と、今の自社の業務とを比べて改善すべき点が見つかります。
クラウドサービスを導入しなければできないという訳ではありません。自社の業務に疑問を持つきっかけには十分になり、違う方法で解決することもできます。
たとえば入退社管理に関してもそうですね。アルバイトの入退社が多い業種であれば紙の雇用契約書よりスマホで雇用契約を締結してもらえるクラウドサービスを活用する方がいいかもしれません。
時折見失いがちですが、紙=悪ではありません。そもそもの業務の流れを見直すためのきっかけにしかすぎない。そのような発想で、とりあえずシステムを導入すればうまくいくと勘違いしている会社だと導入後に現場が困り果ててしまうことになります。
自社のシステムや業務ばかりを見ていて、いつの間にか世の中のシステムからかけ離れてしまっている。そうした会社はたくさんあります。バックオフィス担当者が転職や副業を考える際にも、自社でしか使えないシステムに慣れすぎていると足かせになりかねません。
理想の仕組みを追求する旅。そう考えると業務改善も楽しいものです。是非いろんな最初ツールに目を向けて、自社のバックオフィス業務の見直しに繋げてください。
税理士・中小企業診断士 S0U-MU PROJECT代表 田中 慎
経営者の良きパートナーになりたいと、税理士資格、 中小企業診断士資格を取得。2019年より 総務やバックオフィスで働 く人達のためのSOU-MUプロジェクトを開始。 「SOU-MU NIGHT」など、 起業家とバックオフィスで働く人達が地域で繋がり、支え合う環境づくりを目指している。
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