前回の話から、スターバックスが基準としている価値観について話したいと思います。
Values ①パートナー ②コーヒー ③お客様
一見、この順番に疑問を抱くかもしれませんが、パートナー(従業員)を大事にすることで従業員がコーヒーを大事にし、そしてお客様を大事にするという連鎖の考えです。
パートナーを育成することにより、トップが全ての指示を出さなくても個々が自分で考えて行動できる仕組みを作りました。
これが大事で、パートナーがスターバックスで働くことを自慢・誇りに思う気持ちをどうやって高めるかというポイントもあります。
エコにすることや色々なコミュニティに入り関係性をつくっています。 コーヒーのフェアプレー度を大事にし、実際にコスタリカのコーヒー工場にきちんと運用をレクチャーしたり、農業のレクチャーをし、コーヒー作りに携わっている現地の人たちの生活を豊かにするサポートをしています。 それを、国内のパートナーにも「ただコーヒーを売っているだけではない」という 人やお金の流れから細かい仕組みを一つ一つ教えているのです。 そこから接客のトレーニングや、バリスタの育成までも行っているのはとても手厚く、魅力的だと思います。
スターバックスはパートナーを大事にすることで、飲食店やカフェショップがあふれている中アルバイト先として選ばれ、求人に困ることがあまりないという点も経営の大きなヒントです。
次に、パートナーをコーヒーのスペシャリストにすることを考えました。 良い商品を扱い、コーヒーの説明はもちろん、コーヒーに関わっているものや関係性を理解した上で接客することで、お客様にも信頼と安心して買ってもらえるようになるのです。
ここで、面白い話があります。 スターバックスも店舗ごとに客層や特性が異なるため、各店長のアイディアでそれぞれの店舗の一部がカスタマイズされていた時期がありました。 多くの来店がある中 ある程度の物を置いたら何%かは売上が上がるでしょうが、ある店舗が子どもやカップルに向けたデザインのぬいぐるみを販売したところ 売上が上がったのです。 しかし、可愛いぬいぐるみを置くとコーヒーのイメージが弱まってしまうと気付いた本社から “コーヒーに集中しましょう” というメッセージが伝えられたそうです。
また、スターバックスが匂いの強い食事メニューを扱わないのは、大事なコーヒーの匂いを消さないためです。 例えばモーニングによくあるベーコンエッグなどはその香りが強いです。 あくまでもコーヒーを扱っているということがぶれないよう、全ての思考や行動の軸になっているのでしょう。
このこだわりを持って、顧客である私たちにスターバックスの価値が提供され、心地いい場所・空間が守られています。
そして、ヒューマンコネクションを拡げ、繋がりをつくり関係性を築いたコミュニティメンバーとして接し、「お客様」を大事にしているということがわかります。
このように、スターバックスが大事にし体現していることが、巡り廻って愛されるというサイクルをつくっているのです。
まだまだスターバックスについては学べることが多く、また皆さんと話したいと思います。 ぜひ あなたの疑問やご意見、経験談なども聴かせてください。
CEO グスタボ・ドリー
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